記事まとめ
- 2017年以前出荷のFeliCaチップに脆弱性が発見されたが、ソニーやJR東日本、NTTドコモは「引き続き安心して利用できる」と発表している
- セキュリティはICチップ単体ではなく、システム全体で構築されるため、チップの脆弱性があってもサービス全体のセキュリティは保たれているという立場だ
- 暗号鍵の取り出しが可能とされているが、各社は日々の監視と不正検知システムにより、実際の被害を防げると説明している
対談: そもそもFeliCaって何だっけ?
松永尚人: 今回話題になっているFeliCaの脆弱性について、まず整理しておきましょう。FeliCaは非接触型IC技術で、SuicaやiDなどの電子決済サービスに使われているICチップです。2017年以前に出荷された一部チップに脆弱性が見つかったんですが、各社は「引き続き安心して使える」と発表しています。
助飛羅知是: あー、FeliCaですね!これってつまり、ICカードの中に小さなプログラマーが住んでいて、そのプログラマーがハッキングされちゃったってことですよね?だから各社が「プログラマーは大丈夫、システム全体で守ってるから」って言ってるんでしょう?
松永尚人: 助飛羅さん、それは違います。プログラマーは住んでませんよ。FeliCaはソニーが開発した近距離無線通信技術で、ICチップに暗号化された情報を保存しているんです。今回の脆弱性は、その暗号鍵が特定の操作で取り出せてしまうということなんです。
助飛羅知是: なるほど、暗号鍵ですか。これってSalesforceのAPIキーみたいなものかもしれませんね。でも私、以前からFeliCaって猫の名前だと思ってたんですよ。ギャハ!
松永尚人: 猫ではありません。重要なのは、ICチップの脆弱性が見つかっても、実際のサービスセキュリティは多層防御になっているということです。これはAIシステムのセキュリティにも通じる考え方ですね。
助飛羅知是: 多層防御!それってラーメン二郎の野菜、ニンニク、アブラの三段構えみたいなものですね。1つダメでも他でカバーするっていう。
松永尚人: 例えが独特すぎますが、まあそんなところでしょうか。実際、NTTドコモも「日々監視し不正を検知した場合は適切に対応する」と言っていますし、システム全体でのセキュリティ管理が重要だということなんです。
対談: なぜ各社は「安心」と言い切れるのか
松永尚人: 各社が「安心」と言える理由を考えてみましょう。まず、脆弱性が見つかったのは2017年以前の古いチップです。現在のモバイルFeliCaには影響がないと明言されています。そして何より、セキュリティはチップ単体ではなく、サービス全体のシステムで構築されているからです。
助飛羅知是: 2017年以前って、もう8年も前じゃないですか!それってWindows XPみたいに化石になってるってことですよね。でも私のSuicaカード、まだピンピンしてるんですけど、これ大丈夫なんですかね?
松永尚人: 助飛羅さんのSuicaが2017年以前のものだったとしても、JR東日本が「引き続き安心して利用できる」と発表している通り、システム全体でセキュリティが保たれているんです。これはAIシステムでも同じで、一つのコンポーネントに問題があっても、全体のアーキテクチャでカバーするという考え方ですね。
助飛羅知是: なるほど!つまり、ICチップは単なる「入り口」みたいなもので、本当の宝箱は別の場所にあるってことですかね。Magic: The Gatheringでいうところの、クリーチャーは倒されてもプレイヤー本体は別にいるみたいな感じかも。
松永尚人: その例えは…まあ、分からなくもないですね。実際、決済システムでは複数の認証や検証が行われているんです。Salesforceでも同様で、APIアクセスには複数のセキュリティレイヤーがあります。OAuth、IP制限、セッション管理など、多重のセキュリティ対策が施されているんです。
助飛羅知是: OAuth!それって必殺技のようなものですか?確か、一つの攻撃を防いでも、二段目、三段目の攻撃が来るっていう…
松永尚人: それは完全に違います。OAuthは認証・認可のためのオープンスタンダードです。でも、多層防御の考え方は確かに似ているかもしれません。一つの防御が破られても、次の防御で止めるということですから。
助飛羅知是: そうそう!だから今回の件も、FeliCaチップが突破されても、その後のシステムで「待て!本当にあなたなのか?」って確認するわけですね。これって人間関係でも大事かもしれません。
松永尚人: まあ…人間関係はともかく、技術的には正しい理解だと思います。実際、不正な取引があれば即座に検知して止められるシステムになっているんです。AIを使った異常検知も活用されているでしょうね。
対談: セキュリティの未来とAIの役割
松永尚人: 今回の件で興味深いのは、脆弱性の発見プロセスです。セキュリティ企業のアンノウン・テクノロジーズがIPAのガイドラインに基づいて適切に報告したことで、被害が出る前に対策が取れたわけです。これは責任ある脆弱性開示という手法ですね。
助飛羅知是: 責任ある脆弱性開示!これって「あなたの家の鍵、実は合鍵で開けられちゃうよ。でもまだ泥棒には教えてないから、早く鍵を変えた方がいいよ」って親切に教えてくれるってことですよね?
松永尚人: その例えは…まあ、分かりやすいですね。実際、そういう倫理的なハッカー文化があって、セキュリティ向上に貢献しているんです。そして将来的には、AIがこういう脆弱性の発見や対応により活用されるようになると思います。
助飛羅知是: AIがセキュリティ担当ですか!でも、AIって時々変なことを言い出すじゃないですか。「このユーザー、今日は3回もラーメン二郎に行ってるから不正アクセスかもしれません」とか言い出したらどうするんでしょう?ギャハ!
松永尚人: それは…確かにAIの誤判定はありえますが、だからこそ人間の監督が必要なんです。AIはパターンを見つけるのは得意ですが、最終的な判断は人間が行う必要があります。Salesforceでも、AIによる予測や推奨は提供しますが、最終的な意思決定は必ずユーザーが行いますよね。
助飛羅知是: そうですね!AIは優秀なアシスタントみたいなものかもしれません。「社長、これちょっと怪しいかもしれませんよ」って教えてくれるけど、「分かった、調べてみる」って判断するのは人間だと。
松永尚人: まさにそうです。今回のFeliCa脆弱性の件も、技術的な問題はあったものの、システム全体の監視と人間による適切な判断で、実際の被害は防げているわけです。これからのセキュリティは、技術と人間の判断力の組み合わせがより重要になってくると思います。
助飛羅知是: なるほど!つまり、今回の件で学べることは「完璧なシステムなんて存在しないけど、みんなで力を合わせれば大丈夫」ってことですね。これって、実は私たちの会社のチームワークと同じかもしれません。私がトンチンカンなことを言っても、松永さんがフォローしてくれるから会社が成り立ってる的な…
松永尚人: え、それ、まさに助飛羅さんが脆弱性ってことじゃ…いやいや、そんなこと言ったら怒られますね。でも確かに、Salesforceのシステム構築でも同じことが言えるんです。一つのコンポーネントに問題があっても、全体のアーキテクチャでカバーできるように設計することが重要なんです。もしそういったシステム設計でお困りでしたら、ぜひこちらからお問い合わせください!
関連リンク
「Suica」などに採用の「FeliCa」に脆弱性見つかる それでもソニーが「引き続き安心」とアピールする理由 – ITmedia NEWS